みんなの暮らし、聞いてみた。

大好きな生きものと
自然に囲まれる
充実の日々。

塩田 栄一さん・睦記さん・悠太朗くん

自然・生きものがとにかく大好き。好きなだけでなく、市内の環境保全活動に積極的に参加し、大人を巻き込んで様々な場で活躍をしている“すごい男の子”悠太朗くんとご両親に話をきいてみました。

住み始めて感じた
八王子のポテンシャル

どうして八王子に移住されたのですか?

お母さん元々は東京に住んでいましたが、自然豊かな場所で子育てをしたいと考え、悠太朗の誕生を機に山中湖に移住しました。
その後、私が八王子に転職することになり、 幼稚園、勤務先、環境などを考慮した結果、南大沢への引っ越しを決めました。

八王子市の暮らしで変わったことや
感じたことは、ありますか?

悠太朗くん山中湖は大好きだけど、“自然のまま“なところが多くて、中に入るのが大変なんだ。鹿とか猪も怖いしね。
八王子は僕らが遊びに行ける、楽しくてわくわくする自然が沢山あるね。八王子の自然には人の手がほどよく加わっているので、自然がちょうどいい感じだと思う。たとえば、森や里山も安心して入れる。川もたくさんあるし。冬もあまり寒くないから、一年中好きなことができる。山や森や里山、空と川でたっくさんの生きものと自然を観られるんだ。
たとえば、浅川の中流から上流域。ヤマメから雑魚まで魚種が豊富で、川の中にまで入って楽しめる。上流の奥までいくと秘境級の渓流も見れる。
生きもの観察には、滝山城跡北側から多摩川トライアングルまで。 畑と水路が延々とあるので、ともかく空が広いんだ!水路にも原っぱにも生きものがたくさんいるんだ!NHKの番組でも紹介されたんだよ。
それと、長池公園!引っ越してきてからずっと通っているけど、いつも楽しい。八王子の公園は、森と池、谷戸と里山のバランスが、ちょうどいいんだ。

インタビュー写真

八王子の印象はいかがですか?

お父さん私の実家が市内にあり、若い頃はここに住んでいました。当時は都心と比べて田舎だな、と思うことも正直ありましたね。
ただ久しぶりに帰ってくると、自然は豊かだし、都会では出来ない体験も出来る。そして何より魅力的な人やモノが多くて、今は「八王子やるな!」という印象です。
八王子は、住みなれた地域への愛着・地域愛を持っている人たちの集まりだと思うのです。様々な場面で、この多様性を許容する人と土壌があり、選択肢が多いのが八王子のよさだと思うんです。

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好きを超える、
自然愛にあふれる少年

悠太朗くんはどんな少年ですか?

小林健人さん(長池公園・園長)子どものころの自分に似ていると感じています。僕も悠太朗くんと同じで生きものが大好きでした。
悠太朗くんは本当に生きもののことをよく勉強していて、家でも生きものを飼育しているそうです。生きものが生まれてから死んでゆくまでの過程を観察することで、様々な発見をしているそうです。だから、彼から生きもののことを学ぶこともあるんです。

どのような活動をしているのですか?

悠太朗くんいろいろやっているよ。
週末は幼稚園年長の頃から入れてもらった長池公園のパークキッズレンジャー!とにかくスタッフも参加しているみんなも生きものや植物に詳しくて、いつもびっくりしてる。
北野のあったかホール(八王子市北野環境学習センター)にある「生きもの展示室」は、開設のお手伝いをさせてもらって。今は飼育解説員をしていて、いろんな人に出会えるから、とても楽しいよ。 それがきっかけで、ある市から魚類・昆虫調査員として、呼んでもらったんだ。
市の宮嶽池整備に長池公園の人と一緒にお手伝いに行ったら、その後、ガサガサ探検隊のお手伝いもと言われて。 今までも、 ガサガサ探検隊は参加しているけど、今年からはスタッフになったんだ!

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毎日、何が楽しみですか?

悠太朗くん僕、フリースクールに行っているんだ。
フリースクールは林の中にあって生きものがたくさんいる。モズのハヤニエ、みんなとゴマダラチョウの幼虫探しをしたり。カブトムシもクワガタもいっぱいいるんだよ!もう毎日が発見で楽しいよ。
スタッフの人たちがやりたいことを受け入れてくれるので、とても安心して過ごせるんだ。スタッフの人は、みんな学校の先生だったから、勉強も知りたい時にちゃんと教えてくれる。
給食もみんなで役割分担して作るんだ。僕は米とぎ担当。あと、校庭の植物を摘んで料理するのは僕の専門!
お母さん 今は、こんなに元気ですが、通っている学校へ行くのが辛そうだとわかって、すぐに他の選択肢を考え始めました。
職業柄、ホームエデュケーション(学校に通わずに、子どもが自分のペースで学べる教育方法)の子どもへの対応は頭に入っていたので、早いタイミングでフリースクールに通う決断をしました。
今通っているところは、自然に囲まれている場所で、環境的にも悠太朗には適していたみたいです。見学してすぐに、通い始めました。

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意欲的・積極的に取り組む姿は、
大人も巻き込む
どんな将来が待っているのだろうか

大人になったら、どんなことをやりたいですか?
夢ややってみたいことを、教えてください!

悠太朗くん将来の夢は言わない。内緒だよ。
いまは、井戸掘りをやりたい!
フリースクールに、2~3mの広さの穴を掘ってビオトープ(*1)を作らせてもらったんだ。いろいろな生きものが来はじめているのだけど、夏になると水が熱くなって、生きものがかわいそうなんだ。 いろいろと調べて、農家さんから話を聞いたりもして、井戸からの冷たい水を入れることにしたんだ。この井戸は地域の防災にもなるんだよ!
それと健人さんに勧められた、フリースクールの生きもの図鑑作り。フリースクールだけの広さに、もう300種類も見つかったんだ!これにはみんなびっくりで、まだまだ見つかると思うな。
お母さん 八王子は生きものや自然が大好きの悠太朗にとってまさに自分らしく“好き”を追求しやすい環境なのでしょうね。それをずっと応援していきたいと思っています。
お父さん 壮大な計画ですね。どうなることやら(苦笑)。
学校に行かなくなった当初は少し不安もありましたが、今はとにかく、悠太朗が安心して楽しそうに過ごしている、それが一番ですね。それはやはり彼を支えてくれる周囲の様々な人々、環境があってのことで、やはり「やるな、八王子」と思っています。 (取材日 2024年12月)

*1 ビオトープ:動植物の生息場所のこと。生物が住みやすいように自然環境を整備することも、含む。

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塩田 栄一(しおだ えいいち)
塩田 睦記(しおだ むつき)
塩田 悠太朗(しおだ ゆうたろう)

山中湖から八王子市に移住されたご家族。
お子さんの悠太朗くんは、自然大好き!生きもの大好き!な男の子。幼稚園の頃から市内の環境保全活動などに参加して、今はスタッフとして様々な場面で活躍中。

 

 

小林健人(こばやし たけと)

長池公園の園長。
子どもの頃から自然や生きものが大好きで、悠太朗くんを応援するよき理解者のひとり。

 

 

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>長池公園 >八王子市北野環境学習センター(あったかホール)いきもの展示室