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生活関係営業施設等におけるレジオネラ症対策について

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 レジオネラ症は、主に入浴施設やプールなどを発生源とした感染事例が多数報告されており、死亡者も発生しています。特に、公衆浴場、旅館業の入浴施設やプールなどの施設は、レジオネラ属菌が繁殖しやすいことから、施設利用者のレジオネラ症発生を予防するため、日頃から徹底した施設の衛生管理を行う必要があります。

レジオネラ症について

 レジオネラ症は、レジオネラ属菌を含む霧やしぶき、土ぼこりを吸い込んだり、汚れた水を飲んだりすることで感染する病気です。レジオネラ症には、一過性のかぜ様症状で自然に軽快する「ポンティアック熱型」と肺炎を中心とする呼吸器症状を起こす「肺炎型」とがあり、肺炎型では死に至ることもあります。レジオネラ症は、人から人へはうつりませんが、乳幼児、高齢者や病人など抵抗力が低下している人は感染しやすいため、特に注意が必要です。

レジオネラ症(厚生労働省)(外部リンク)

レジオネラ属菌とは

 レジオネラ属菌は、自然環境に広く存在し、20度から50度の温度で増えやすく、特に35度から45度の温度で最も活発に増殖します。このことから、循環式浴槽、給湯設備や加湿器などの設備では、レジオネラ属菌が増える危険性が高くなります。レジオネラ属菌は、アメーバなどの原生生物の細胞内に寄生し、細菌が形成する「生物膜(バイオフィルム)」という粘着性の膜の中で外部環境から保護されながら増殖するため、通常の消毒では完全に取り除くことが困難です。

施設の衛生管理について

 入浴施設やプールなどの衛生管理が不十分な場合、レジオネラ症の集団感染が発生する可能性があります。利用者が安心して利用できる環境を維持するためには、日常の管理が重要です。

(1)レジオネラ症の発生を防ぐための施設管理

浴槽水等の衛生管理

 循環式の浴槽水や加温式のプール水は、レジオネラ属菌が増殖しやすい温度となっているため、消毒等を徹底する必要があります。

  • 常時満杯の状態を維持し、浮遊物があふれるようにしましょう。
  • 定期的に水を交換し、水槽内を清掃しましょう(公衆浴場の浴槽水:毎日、 プールのプール水:年1回以上(入替え式プール:1回/5日以上))。
  • 塩素消毒を行い、遊離残留塩素濃度 0.4~1.0mg/L 程度を維持しましょう。また、残留塩素濃度は定期的に測定し、測定結果を記録しましょう。
  • レジオネラ属菌について、年 1 回以上水質検査を行い、検査結果を保存しましょう。

ろ過器等の衛生管理(公衆浴場、旅館業の入浴施設の場合)

 集毛器やろ過器の内部は、汚れ等が溜まりやすく生物膜が発生しやすいため、特に注意する必要があります。

  • 集毛器は、毎日清掃、消毒を行い、毛髪、ぬめり等を取り除きましょう。
  • ろ過器は、1週間に1回以上逆洗浄を行い、汚れを排出しましょう(逆洗浄が可能な場合)。また、必要に応じてろ材の交換を行いましょう。
  • ろ過器や循環系の配管等は、1週間に1回以上内部の消毒を行いましょう(高濃度塩素消毒、高温消毒等)。

※ プールも定期的にろ過器等の清掃・消毒を実施しましょう。

貯湯槽の衛生管理

 湯水を20~50度で貯留する貯湯槽内部は、レジオネラ属菌が繁殖しやすくなるため、温度管理が重要です。

  • 貯湯槽内の湯水は、温度を 60度以上に維持するか、塩素消毒を行いましょう。
  • 貯湯槽内は、1年に1回以上清掃を行いましょう。

(2)レジオネラ属菌が検出された場合

 水質検査でレジオネラ属菌が検出(10CFU/100mL以上)された場合や施設利用者からレジオネラ症と疑われる患者が発生した場合は、速やかに保健所へ連絡してください。

その他の設備、機器等の衛生管理について

 ミスト発生装置や超音波式の加湿器などの衛生管理が不十分な場合、レジオネラ属菌の発生原因となる可能性があります。毎日の適切な管理が大事になります。

  • 水道水を使用しましょう。
  • 配管や容器を毎日清掃し、水を入れ替えましょう。
  • ぬめりが見られたらこすり洗いなどで除去しましょう。
  • 設備、機器等の取扱説明書に従って管理しましょう。

ミスト発生装置の衛生管理について(東京都保健医療局)(外部リンク)

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健康医療部(八王子市保健所)生活衛生課 環境衛生担当
〒192-0046 八王子市明神町三丁目19番2号 東京たま未来メッセ 庁舎・会議室棟5階
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