“イメージの魔術師”と称されたエロール・ル・カインの描くイラストレーションは、東洋美術と西洋美術、幻想性と写実性、繊細さと大胆さ、ともすると相反するかのような特徴をあわせもちます。

ル・カインは1941年にシンガポールで生まれ、11歳の時には8ミリカメラでアニメーションをつくるほど映画に夢中になり、 15歳で単身渡英し、アニメーションの制作に携わります。
1968年に描いたラフスケッチが元となり『アーサー王の剣』を出版し、「ずっとやりたいと思っていた」絵本作家としての第一歩を踏み出します。その後、『いばらひめ』『おどる12人のおひめさま』『美女と野獣』『まほうつかいのむすめ』など48冊の絵本を出版。1985年には『ハイワサのちいさかったころ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、イギリスを代表する絵本作家となりました。

絵本のストーリーを辿りながら、絵本原画やスケッチ、資料などを展覧する本展で、47歳の若さで惜しまれつつも世を去ったル・カインの魔術をぜひその目で確かめてください。

開催期間：令和7年(2025年)6月1日（日）まで
　　　　　午前10時～午後7時（入館は閉館の30分前まで）
　　　　　月曜日休館　※ただし、祝日の場合は開館し翌平日が休館

観覧料：900円（学生と65歳以上の方は450円、中学生以下は無料）

詳しくは夢美術館ホームページ（https://www.yumebi.com（外部リンク））をご覧ください。
 

　　　
『魔術師キャッツ』習作 　　　　　　　　　　　　　『おどる12人のおひめさま』より　The Twelve
　Mr.Mistoffelees © 1990 Errol Le Cain 　　　　　  　　 Dancing Princesses ©1978 Errol Le Cain