八王子市シティプロモーション基本戦略

策定の背景

　市では、平成27年（2015年）6月に「シティプロモーション基本方針」を策定しました。この基本方針では、地域の持続的な発展をめざし、市内外の若年層や市内の大学で学ぶ大学生をメインターゲットにした魅力発信により、定住人口の維持と交流人口の増加に取り組んできました。また、より広く、より多くの人に八王子の魅力を伝えるため、ブランドメッセージを策定したほか、ふるさと納税を活用するなど、基本方針に基づいたシティプロモーションを進めてきました。
　一方で策定からおよそ10年が経過し、市を取り巻く状況や社会情勢は大きく変化しています。さらに、市の最上位計画である「八王子未来デザイン2040」で定めた「みんなで目指す2040年の姿」を実現するためには、幅広い世代や属性の方にまちへ関わってもらうことが重要です。こうしたことから、対象を若年層や大学生だけに絞るのではなく、さまざまな世代を対象とする、新しい考え方が必要になっています。

　市内外のさまざまな世代や属性の方にまちへの関わりを持ってもらうには、すべての所管が魅力発信や情報発信に対する認識を共有するとともに、それらを意識しながら施策や事業を展開していくことが重要です。そこで、シティプロモーションを進めるうえでの基本的な考え方を定めた基本戦略を策定しました。

八王子市がめざすシティプロモーション

　基本方針では、市内外の若者と市内の大学生をターゲットとし、定住人口の維持と八王子を訪れる観光客などの交流人口の増加、ひいては、「地域の持続的な発展」をめざしました。
しかし、まちの魅力を発信するシティプロモーションだけで、定住人口が維持・増加していくわけではありません。例えば、20歳の定住人口は、20年前の出生数や、市内で一人暮らしをする大学生の数などに左右されます。転入者の数も、新たに作られる宅地やマンションの数、交通利便性など、まちづくりやインフラ整備に大きく依存します。
　そのため、基本戦略では定住人口の直接的な増加をめざすのではなく、「ブランドメッセージ」を核とした都市ブランディングを推進します。これにより、市民の幸福実感とシビックプライドを高め、まちへの誇りと愛着を持つ人々を増やし、まちづくりの担い手となる活動人口を拡大します。そして、こうした活動に共感し、応援・感謝する方を増やしていくという取組のなかで、「地域の持続的な発展」をめざしていきます。

八王子市シティプロモーション基本戦略（PDF形式 3,187キロバイト）