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5障害者スポーツについて

障害者スポーツとは、障害のある人でもスポーツ活動ができるよう、障害に応じてルールなどを変更し、用具を使う工夫などがされたスポーツのことです。
ここでは、2つのスポーツを紹介します。パラリンピックの種目でもあるので注目してみてください。

ブラインドサッカー(5人制サッカー)
1チーム5人で、フィールドプレイヤーは全盲の選手です。
ゴールキーパーは視覚に障害のない人または弱視の人が担当しますが、フィールドプレーヤーは、条件を同じにするために光を完全に遮断するアイマスクをつけます。
転がると音の出るボールの音や、敵陣ゴール裏にいるガイド、ゴールキーパー、そしてかんとくの声による情報を得て、状況をイメージしてプレーします。
また、選手がボールを持った相手に向かう際には、「ボイ(スペイン語で”行く”の意味)」と声をかけなければなりません。選手の存在を知らせ、危険なしょうとつをさけるためのルールです。
これとは別に、5人制サッカーには、弱視の選手によるロービジョンフットサルという競技もあります。

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ボッチャ
 
ボッチャは、重度の脳性まひ(脳の損傷による運動機能の障害)などのある人のために考案されたスポーツです。
「ジャックボール」と呼ばれる白いボールに、赤・青チームがそれぞれ6個ずつの球を投げたり転がしたりして、いかに近づけるかを競う競技です。
男女の区別はなく、障害の種類や程度によって4つのクラスに分かれていて、個人、ペア、チーム(3人)戦があります。
障害によりボールを投げることができない人も、足でキックしたり、ランプ(球を転がす滑り台のような補助具)を使ったり、自分の意思を介助者に伝えたりすることで参加できます。
ジャックボールから遠い方が次の球を投げることができたり、ジャックボール自体をはじいて動かすこともできたりするため、細かいかけ引きが生まれます。
2016年リオデジャネイロパラリンピックで、日本チームが初めて銀メダルを獲得しました。