24ページ 3 障害のある人が困ったこと 悲しい思いをしたこと 障害のある人が、日常生活をおくる中で、みなさんと同じように生活したいのに、誤解や偏見、相手の気持ちを考えないことにより、困ったり、悲しい思いをすることがあります。 あなたも日常生活の中で次のような場面を見たことがありませんか? 視覚障害のある人が、盲導犬と一緒にお店に入ろうとしたら断られた。 聴覚障害のある人が、筆談で話をしようとしたら断られた。 肢体不自由の人が、車いすで移動中、段差があって通れなかったので、まわりに助けを求めたが、だれも助けてくれなかった。 知的障害のある人が、見た目やうわさ話だけで変な人と決め付けられ、近所の人から無視されたり、さけられたりした。 このようなことは、障害のある人にとって、とてもいやな気持ちになり、日常生活の中で自分のしたいことができなくなってしまった例です。 もし、みなさんが自分のしたいことができなかったらどう思いますか? 25ページ 障害のある人とともに暮らしていくには さきほどの例のように、障害のある人をいやな気持ちにしてしまったり、障害のある人のしたいことをできないようにしたりすることを「差別」といいます。障害のある人ときちんと話し合わないで、面どうくさいとか邪魔者だと考えて、障害のある人がしようとしていることをできないようにしたり、断ったりすることはいけないことです。 障害のある人が自分のしたいことをしようとするとき、困ることがあるので、解決してほしいと言われたら、その解決方法をいっしょに話し合って、できることは何かを考えることがとても大切です。 これを「合理的配慮」といいます。 八王子市では「障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例」をつくって、「差別」を禁止し、「合理的配慮」をしましょうと決めています。 この取組は、今、世界の国々で進められており、日本でも広まっています。 みなさんでもできる合理的配慮例 耳の聞こえない人とお話をするときは、手話を使ったり、筆談したりすること。 車いすを使う人がとおれるように、道路にものを置かないこと。 目の見えない人が、横断歩道をわたるとき、声をかけて誘導すること。