男女があらゆる分野で対等な立場で参画し、自立した個人として生きることのできる男女共同参画社会の実現を目指して、八王子市は「男女共同参画都市」を宣言しました。

宣言文

わたくしたちは、人がひととして尊重され、いきいきと暮らせる男女共同参画社会の実現をめざし、ここに八王子市を「男女共同参画都市」とすることを宣言します。
1 わたくしたちは、男女がお互いに尊重し合えるまちをつくります。
1 わたくしたちは、あらゆる分野に男女が平等に参画できるまちをつくります。
1 わたくしたちは、家庭・地域・職場で男女がともに責任をにない、いきいきと働けるまちをつくります。
1 わたくしたちは、男女がともに健康で安心して生活できるまちをつくります。

平成11年12月6日（八王子市）

趣旨

わたくしたちは、男女がお互いに尊重し合えるまちをつくります。

わたくしたちは、男性・女性であるまえに、ひとりの人間として生きています。どちらかが無理に我慢したり、思っていることを言えなかったりすることはありませんか。男女が本当にお互いを理解し、尊重し合うためには、対等な関係でなければなりません。個人の問題として考えられていたパートナーからの暴力やセクシュアル・ハラスメントなどは、人権侵害として社会全体の問題になっています。男女共同参画社会は、わたくしたち個人としての尊厳が重んじられること、性別によって差別的な扱いを受けないこと、能力を発揮する機会が確保されることなど、人権が尊重される社会です。性を人権の問題として意識し、男女がお互いの性を平等に尊重することが、必要不可欠です。わたくしたち八王子市民は、ひとりひとりが、かけがえのない存在であることを認め合い、男女がお互いに尊重し合えるまちをつくります。

わたくしたちは、あらゆる分野に男女が平等に参画できるまちをつくります。

わたくしたちが暮らして行くためには、ルールをつくったり、方針を定めたり、決めなければならないことがたくさんあります。そうした、大切なことを検討したり、決定する場所には、男性が圧倒的に多いのが現状です。けれど、そうして決定されたことの影響を受けるのは男性ばかりでなく半分が女性であることから、社会の対等なパートナーとして、男女が共にいろいろな方針の決定に参画できるようにしていくことが必要です。また、家庭や地域においても、男女平等を進めるための活動を実践しましょう。特に、「男性は仕事、女性は家庭」という役割をあたりまえとする考えが根強く残っていますが、こうした考えが、男性の家事・育児への参加をよしとせず、女性がその力を発揮できない土壌となっています。わたくしたち八王子市民は、積極的に政治や地域活動に参画していくことを自覚し、あらゆる分野に男女が平等に参画できるまちをつくります。

わたくしたちは、家庭・地域・職場で男女がともに責任をにない、いきいきと働けるまちをつくります。

わたくしたちは、女性が働く場合に、仕事も家庭も完璧にという思い込みをしていませんか。女性にのみ、仕事プラスよき家庭人を求めて、男性は仕事オンリーということはありませんか。男女はともに家族の構成員。それぞれの生き方や働き方を見直し、お互いに協力して、家族のひとりとしての責任と役割を果たしましょう。その上で、仕事をしたり、学習したり、町会やPTA・ボランティアなどの地域活動に参加したりできることが、わたくしたちが人間として、それぞれ自由に、豊かに生活することにつながるのだと考えます。わたくしたち八王子市民は、家庭や地域での生活と、働くことを両立し、家庭・地域・職場で男女がともに責任をにない、いきいきと働けるまちをつくります。

わたくしたちは、男女がともに健康で安心して生活できるまちをつくります。

わたくしたちを取り巻く生活環境が変化する中で、価値観や生活観も多様化し、高齢者だけの家庭やひとり親家庭、単身世帯など、さまざまな形の「家族」が生まれています。これらの家族のひとりひとりが、社会の中で活動していくためには、どんな形の家族であれ、自立して、安定した生活ができる環境づくりと、そのための社会的支援が必要です。特に、女性は、妊娠、出産という次の世代へ命を引き継ぐという重要な役割を担っており、ライフサイイクルを通じて、男性とは異なる健康上の問題に直面することがあります。自分の健康は自分で守ることを基本としながらも、生涯を通じた健康づくりへの支援が求められます。 わたくしたち八王子市民は、だれもが自立し、健康で暮らせる社会を願い、男女がともに健康で安心して生活できるまちをつくります。